圧倒的なまでに車の渋滞を緩和した方法

 

それはロンドンで行われた。

 

 

 

車の渋滞を減らすにはどうしたらいいだろうか?

車の数を減少させるとして、どのような方法が思い浮かぶだろうか。

一部地域の駐車場の値上がりだとか、鉄道への補助金だとか、そういったことが思い浮かぶだろう。

 

経済学的に考えると、車の需要を無くせばいいわけである。車での移動の魅力を無くしてしまえばいいのだ。

 

2003年、ロンドンで驚くべき制度が導入された。

「渋滞課徴金」である。ロンドンの中心部に入る車は、5ポンド(約800円)を毎日支払わなければならない。

 

この制度導入により、どれほど効果があっただろうか。予想されていた結果は、「長期学校休暇時」まで渋滞は緩和されるというものだった。(20~30%の緩和)(ロンドンは車通学が多い)

 

結果は37%、約40%の緩和となった。また、スピードは時速8マイルから11マイルへと改善した。

 

しかし、一方で、やはりというべきか、ロンドン中心部の商店からは客足が遠のくという批判が出た(当然だ)、また効果がありすぎて、ロンドン市側に最初に見込んでいたほどのお金の流入が無かったことも確かであった。ただ、こういう施策は珍しいので、貴重なデータと言えるだろう。