ウェーバーの古代文化没落論、もしくは労働需要を増やせば待遇が上がるという話、もしくは

中世ヨーロッパでは

 

 

 中世ヨーロッパに奴隷制があったのは周知の事実だと思います。初期には中堅どころの市民でも2~3人ほど奴隷を所有していたらしいです。戦争捕虜が奴隷となり、葡萄酒やオリーブなどを作っておりました。

 

しかし、この奴隷制、一つ欠点があります。何かというと奴隷は資産も家族も持ってはいけないということです。

 

子孫がいないため奴隷の人数はどんどん少なくなっていきます。だから周囲をどんどん征服して、奴隷を生まなければなりません。拡大してる最中はいいですが、「ローマの平和」という風に戦争が終わってしまうと大変です。奴隷が補給できません。今まで使い捨てで大規模な農業ができていたのですが難しくなってしまいます。

 

そこで、どうなったかというと奴隷の地位が上昇しました。富裕層が土地を奴隷に与えられる代わりに、奴隷が働くという風になりました。労働労働需要が上がったからですね。彼らはコローナトゥスという地位になり、財産を持つ権利や子供を持つ権利、市民権などが付与されました。

 

また生産したものを販売しに都市に持ってくのは限られた労働力では難しいので、販売のために食べ物などを生産するのではなく、自給自足のために農業を行いました。結果、都市は寂れ、ローマは滅亡したと言います。

 

この通り、労働需要を増やせば待遇は上がる、という話でした。

もしくは、労働供給を減らせば待遇は上がる、という話でした。